ソファダイニングは後悔する？疲れる原因と失敗しない選び方のコツ

こんにちは。リビング家具ガイド 運営者の「YUKO」です。限られたリビングダイニングの空間を有効活用できるとして人気の「ソファダイニング」。
おしゃれなカフェのような雰囲気に憧れて、「絶対にこれがいい！」と検討している方も多いのではないでしょうか。

でも、いざ購入しようと思ってネットで検索してみると、「ソファダイニング 後悔」「疲れる」「やめたほうがいい」といったネガティブなキーワードがずらりと並んでいて、急に不安になってしまいますよね。
実は、私自身も過去にデザインだけで選んでしまい、「食事はしにくいし、くつろげないし…」と頭を抱えた経験があるんです。

ニトリやIKEA、無印良品といった人気ショップでも魅力的なセットがたくさん販売されていますが、それぞれの特徴や「あなたの生活に合うかどうか」を冷静に見極めないと、高い買い物で失敗してしまうリスクがあります。

この記事では、インテリア好きのいちユーザーとしての視点から、メーカーのカタログには載っていないリアルなデメリットや後悔ポイントを包み隠さずお伝えします。
その上で、どうすれば失敗を防げるのか、具体的な「高さ」や「硬さ」の数値基準を含めて誠実に解説していきますね。

ソファダイニング導入で後悔する4つの理由

リビングとダイニングを兼ねることができるソファダイニングは、一見すると「部屋が広くなる」「家具が減らせる」という魔法のような解決策に見えます。しかし、実際に生活に取り入れてみると、想像していなかった「使いづらさ」に直面し、早期に買い替えを検討するケースが後を絶ちません。

ここでは、「ソファダイニング 後悔」という検索キーワードの裏側にある、ユーザーが直面する具体的な4つの壁について、かなり深掘りして見ていきましょう。

長時間座っていると姿勢が崩れて疲れる

最も多くの人が後悔ポイントとして挙げるのが、「食べていると疲れる」「長時間座っていられない」という身体的なストレスです。

一般的なダイニングチェアは「作業」や「食事」をするために、骨盤を立てて座れるよう座面がフラットで適度な硬さに設計されています。
一方で、ソファは本来「休息」を目的としているため、座面が柔らかく、お尻が包み込まれるように沈み込む構造になっています。

この「沈み込み」こそが、食事やデスクワークにおいて最大の敵となります。

また、最近ではリビングダイニングでテレワークをする方も増えていますが、PC作業も食事と同様に「前傾姿勢」が基本です。
沈み込むソファでの長時間のパソコン作業は、首や肩への負担が想像以上に大きく、「仕事が終わる頃には体がバキバキになっている」という悲鳴にも似た後悔の声が多く聞かれます。

「カフェみたいで素敵」という見た目の印象だけで選んでしまうと、毎日の食事や作業が苦痛になってしまう可能性があることは、覚悟しておく必要があります。

リラックスするには背もたれが低くくつろげない

次に多いのが、「食事はなんとかできるけれど、食後にリラックスできない」という、「どっちつかず」な機能性への不満です。

ソファダイニング用のソファは、食事のしやすさを優先して設計されているため、一般的なリビングソファとは決定的に違う点が2つあります。

1. 背もたれの角度が急（直立に近い）
   食事中に後ろに反っくり返らないよう、背もたれが立っています。
2. 背もたれが低い（ローバック）
   部屋への圧迫感を減らすため、背もたれが肩甲骨あたりまでしかないデザインが主流です。

この設計だと、食事が終わって「ふーっ、お腹いっぱい」と背中を預けた時に、頭を支えてもらえないんです。
映画を見たり、読書をしながらうたた寝をしたりといった、「リビングの主役としてのソファ」に求められる包容力が圧倒的に不足しています。

また、L字型のベンチタイプなどは座面の奥行きも浅めに作られていることが多く、ソファの上であぐらをかいたり、横になって寝転んだりといった自由な体勢が取りにくいのも難点です。

「リビングでは全身を預けてダラダラしたい！」という願望が強い方にとっては、ダイニング兼用のソファでは物足りなさを感じてしまい、結局「くつろぎ専用の椅子」を買い足す羽目になったという失敗談もよく耳にします。

部屋のレイアウト変更や日々の掃除がしにくい

ソファダイニングセット、特にL字型のコーナータイプは、一度配置するとそこから動かすのが非常に困難です。

通常のダイニングセットであれば、掃除機をかける時に椅子を引いたり、テーブルの下に入り込んで拭き掃除をしたりすることが容易にできます。
しかし、重量のあるソファがつながっているタイプだと、女性一人で動かすのはほぼ不可能です。
その結果、ソファの下や壁との隙間にはホコリや食べカスが溜まり放題になりやすく、衛生面でストレスを感じる方が多いのです。

さらに、模様替えの自由度も著しく下がります。
「気分転換にテーブルの向きを変えようかな」と思っても、L字ソファの向きが決まっているため、部屋のコーナーに合わせて配置する以外に選択肢がないケースがほとんどです。
引っ越しをする際も、新居の間取りによってはL字の向きが合わずに使えなくなるリスクがあり、家具としての柔軟性は低いと言わざるを得ません。

クッションのへたりや食べこぼしによる寿命問題

ダイニングは食卓ですから、どんなに気をつけていても、醤油のシミ、ドレッシングの跳ね、お茶の飲みこぼしといった汚れのリスクからは逃れられません。

木製やプラスチック製の椅子ならサッと水拭きすれば済みますが、ファブリック（布）製のソファの場合、汚れが繊維の奥まで染み込んでしまい、取り返しのつかないシミになることがあります。
特に小さなお子さんがいるご家庭では、「汚さないで！」と常に目を光らせていなければならず、楽しいはずの食事がストレスの時間に変わってしまうことも。

また、耐久性の面でも注意が必要です。
リビングのソファはいろいろな体勢で座りますが、ダイニングソファは「食事をする定位置」が決まっていることが多く、毎日同じ場所に、同じ姿勢で座り続けることになります。
これにより、座面のウレタンの特定の部分だけが急速にへこんでしまう「局所的なへたり」が起きやすいのです。

一般的な木製の椅子が10年、20年と使えるのに対し、ソファダイニングの寿命は3年〜5年程度で座面がダメになってしまうことも珍しくありません。
カバーの張り替えやウレタン交換ができる高価なモデルならまだしも、安価な一体型モデルを選んでしまうと、汚れたりへたったりした時点で「粗大ゴミ」として処分し、セットごと買い直さなければならないという、コストパフォーマンスの悪さに直面することになります。

ソファダイニングで後悔しない選び方と人気商品

ここまで、少し厳しい現実をお伝えしてきましたが、これらはすべて「選び方」や「事前の確認不足」によるミスマッチが原因です。
逆に言えば、これらのデメリットを解消できるスペックの製品を選べば、ソファダイニングは限られたスペースを有効活用できる、家族団らんの素晴らしい場所になります。

ここからは、「ソファダイニング 後悔」という失敗を回避し、快適なリビングダイニングを実現するための具体的な選び方と、人気ブランドの特徴を私なりの視点で解説していきます。

リビングダイニング兼用にするなら座面の硬さを重視

失敗しないための第一条件、それはズバリ「座面の硬さ」にこだわることです。

家具屋さんで試座をする時、つい「ふわ〜っとして気持ちいい！」と感じる柔らかいソファを選びたくなりますよね。
でも、ダイニング用として選ぶなら、その「ふんわり感」はグッと我慢してください。
食事や作業を快適に行うためには、お尻が沈み込まない「高反発」や「高密度ウレタン」を使用した、かなり硬めのモデルを選ぶのが鉄則です。

「ちょっと硬すぎるかな？」と感じるくらいが、実は食事をするにはちょうどいいんです。
硬めの座面は骨盤を安定させてくれるので、長時間座っていても疲れにくいですし、へたりにも強いので長く愛用できます。
もし「くつろぎ感」をプラスしたい場合は、背中にふかふかのクッションを挟むことで調整すればOKです。

失敗を防ぐテーブルとソファの高さバランス

ソファダイニング選びで最も重要かつ、失敗しやすいのが、テーブルと座面の高さのバランス（差尺・さじゃく）です。
ここを間違えると、「食べにくい」「肩が凝る」「猫背になる」という三重苦に悩まされることになります。

一般的に、椅子の座面からテーブルの天板までの高さ（差尺）は、27cm〜30cm程度が使いやすいとされています。
しかし、ソファの場合は座ると体重で数センチ沈み込むため、カタログ上の数値だけで判断すると失敗します。

私がおすすめする、ソファダイニングにおける「高さの黄金比」は以下の通りです。

そして、一番の解決策として強くおすすめしたいのが「昇降式テーブル」を合わせることです。
ペダル一つで高さを無段階に調整できるタイプなら、食事の時は高めにして食べやすく、食後は低くして視界を広くするなど、シーンに合わせて最適化できます。
これなら、「テーブルが高すぎた！」という致命的な失敗を確実に防ぐことができますよ。

おしゃれな1人掛けタイプを組み合わせて活用する

ソファダイニングというと、「L字型の大きなソファセットをドーンと置く」というイメージが強いかもしれませんが、あえてその固定観念を捨ててみるのも一つの手です。

大きなベンチタイプやL字セットには、「奥の人が出入りしにくい」という最大の欠点があります。
トイレに行くたびに手前の人に「ちょっとごめん」と立ってもらったり、狭い隙間をカニ歩きで移動したりするのは、毎日のこととなると地味にストレスが溜まります。

そこでおすすめなのが、あえて連結させずに「1人掛けのソファチェア」を人数分組み合わせるスタイルです。

これにはたくさんのメリットがあります。

• 出入りが自由： 誰にも気兼ねなく席を立てます。
• 掃除が楽： 1脚ずつなら動かせるので、掃除機もかけやすいです。
• パーソナルスペースの確保： 自分の好きな角度に椅子を向けたり、距離感を取ったりできます。
• インテリア性： あえて色違いにしたり、違うデザインを組み合わせたりすることで、海外のカフェのようなおしゃれな空間が作れます。

「部屋が狭くてL字は無理かも」と諦めていた方でも、1人掛けタイプなら柔軟に配置できるので、ぜひ検討してみてください。

ニトリやIKEAのセットを選ぶ際の注意点

手頃な価格とデザイン性の高さで人気のニトリやIKEAですが、ソファダイニングとして選ぶ際には、それぞれのブランド特性を理解しておく必要があります。

ニトリの場合

ニトリは「リビングダイニングセット」として多くのシリーズを展開しており、日本人の体型に合わせたサイズ感が魅力です。
ただし、シリーズによって座面の硬さや奥行きが全く異なります。
中にはふかふかすぎて食事に向かないものもあるので、必ず店頭で靴を脱ぎ、実際にテーブルに向かって「エア食事」の姿勢をとって確認してください。
また、汚れることを前提に、カバーを取り外して洗濯機で洗える「ウォッシャブル仕様」のものを選ぶのがマストです。

IKEAの場合

IKEAのソファは北欧デザインでおしゃれですが、基本的に欧米の住宅規格で作られているため、サイズが全体的に大きめです。
特に注意したいのが「座面の奥行き」です。欧米人向けに深く設計されていることが多く、小柄な日本人が座ると背もたれに背中が届かず、姿勢が崩れてしまうケースが多々あります。
IKEAで選ぶなら、背中にクッションを挟んで調整することを前提にするか、比較的コンパクトなモデルを探す必要があります。
また、IKEAのテーブルは高さが70cm以上のものが多いため、ソファと合わせる際は高さ関係を慎重に計測しましょう。

無印良品のソファダイニングの特徴と評判

無印良品の「リビングでもダイニングでもつかえるシリーズ」は、このジャンルのパイオニア的存在であり、ロングセラー商品です。
シンプルなデザインと、無印らしい木の温かみが人気ですが、その特徴をよく理解しておく必要があります。

最大の特徴は、徹底した「モジュール化」です。
1人掛けを連結して2人掛けにしたり、アーム（肘掛け）を後から買い足して付けたりと、ライフスタイルの変化に合わせて家具を「成長」させることができます。
そして何より素晴らしいのが、「交換用パーツの豊富さ」です。
カバーが汚れたら買い替えられるのはもちろん、長年使って座面のクッションがへたってきても、クッションの中身（ウレタン）だけを注文して交換することができます。
これは、一つの家具を長く大切に使いたいと考える方にとっては、非常に大きなメリットです。

一方で、標準のクッションはやや柔らかめな印象を持たれる方もいます。
最近では、より耐久性が高く硬めの座り心地を実現した「モールドウレタン仕様」も選択できるようになっていますので、食事メインで考えるなら、迷わず硬めのタイプを選ぶことをおすすめします。

カリモクなど人気ブランドを選ぶメリット

もし予算に少し余裕があるなら、カリモク家具のような国内の老舗家具メーカーを選ぶメリットは、想像以上に大きいです。

単に「高級だから良い」というわけではありません。
カリモクなどのブランド家具メーカーは、長年にわたり日本人の体型と生活様式に合わせた「座り心地」を科学的に研究しています。
「食事をする時の前傾姿勢」と「くつろぐ時の後傾姿勢」の両方を無理なくサポートするための、絶妙な背もたれの角度や、場所によって硬さを変えたウレタン配置など、目に見えない部分に凄まじい技術が詰め込まれています。（出典：カリモク家具『座り心地研究』）

ライフスタイル別のおすすめな人とやめるべき人

最後に、結局のところ「あなたにソファダイニングが合っているのかどうか」、ライフスタイル別に整理してみましょう。

こんな人には心からおすすめします！

• LDKが10畳前後の方： リビングとダイニングを分けると通路がなくなってしまう場合、これ一つで空間を広く使えます。
• 来客が多いご家庭： 詰めて座れば大人数でも対応できるベンチスタイルは、ホームパーティーに最適です。
• 食後はその場ですぐダラダラしたい方： 食後すぐにゴロンとはできませんが、そのままお茶を飲んでリラックスするカフェスタイルが好きな方に。

こんな人はやめたほうがいいかもしれません…

• 重度の腰痛持ちの方： どんなに硬めを選んでも、機能的なオフィスチェアやダイニングチェアのサポート力には敵いません。
• 綺麗好きで掃除を徹底したい方： 重いソファの下を毎日掃除するのは重労働です。
• 模様替えが趣味の方： L字セットを買ってしまうと、レイアウトの呪縛から逃れられなくなります。
• テレビを見ずに食事に集中したいご家庭： リラックス感が高いため、どうしてもダラダラ食べになりがちです。しつけを重視する時期のお子さんがいる場合は要注意です。

ソファダイニングに関するよくある質問（Q&A）

最後に、ソファダイニングを検討している方からよくいただく質問をまとめました。

ソファダイニングで後悔しないための最終チェック

ここまで「ソファダイニング 後悔」というテーマで、あえて厳しい視点も含めて解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。
ソファダイニングは、条件さえ合えば、限られた日本の住宅事情を解決してくれる救世主のような家具です。

しかし、それは「なんとなくおしゃれだから」で選んでいいものではありません。
後悔しないためには、購入前に必ず以下の3つをクリアにしてください。

1. 家族全員で「食事の動作」をしてみる： 店頭で靴を脱ぎ、実際にテーブルに向かって食事をする真似を5分間続けてみてください。
2. 数値で確認する： 「テーブルの高さ」と「座面の高さ」をメジャーで測り、差尺が27cm前後（沈み込み考慮）になるか確認してください。
3. 最悪の事態を想定する： 「醤油をこぼしたら？」「子供が嘔吐したら？」というシチュエーションを想像し、カバーの着脱や洗濯方法を確認してください。

あなたのリビングが、家族みんなが笑顔で食卓を囲み、そのまま心地よい時間を過ごせる、そんな素敵な空間になりますように。
この記事が、そのための賢い選択のお役に立てれば本当に嬉しいです。