
こんにちは。リビング家具ガイド 運営者の「YUKO」です。お気に入りのソファでくつろいでいるとき、ふと「もう少し首元のサポートがあったら、もっとリラックスできるのに」と感じることはありませんか。
デザインや部屋の広さを優先して背もたれの低いローソファを選んだものの、実際に長時間座ってみると、首や肩への負担が気になり始める方は非常に多いものです。今のソファの背もたれを高くしたいという切実な悩みや、背もたれそのものが低いことへの具体的な対策を真剣に考えている方もいらっしゃるでしょう。
「ニトリや無印良品のソファを使っているけれど、後付けできる専用のヘッドレストはあるのかな?」とスマホで検索してみたり、市販品で合わない場合に代用できるクッションや、あるいは自分で自作する方法がないかと検討したりすることもありますよね。
最近では、ライフスタイルの変化に合わせて、背もたれを自由に動かせるタイプのクッションや、別売りの背もたれのみを購入して、ベッドや床の上にも快適な空間を作りたいという声もよく耳にします。
この記事では、愛着のある今の家具を買い替えずに、ちょっとした工夫やアイテム選びだけで、座り心地を劇的に変えるためのアイデアを詳しくご紹介します。
記事のポイント
- 背もたれが低いソファ特有の疲れや姿勢の悩みを解消する具体的なアイテム選び
- ニトリや無印良品のソファに適合するヘッドレストの探し方や、純正がない場合の代用テクニック
- ソファベッドや床、アイランドソファでも使える「置き型・自立式背もたれ」の活用法
- 部屋のインテリアを邪魔しないサイズ感の確認方法や、季節に合わせたカバー選びのコツ
ソファの背もたれを後付けして快適にする解決策

部屋を広く見せるために背の低いソファを選んだものの、いざ映画を見たり読書をしたりすると、「頭を預ける場所がなくて落ち着かない」と感じてしまう。これはローソファを使っている多くの人が直面する共通の悩みです。
でも、安心してください。ソファ本体を買い替えなくても、今の環境を活かしながら背もたれを「高くする」、あるいは不足している「サポートを足す」ための解決策はいくつもあります。ここでは、手軽なクッション活用から本格的なヘッドレストの導入まで、具体的なアプローチについて深掘りしていきましょう。
背もたれが低いソファのデメリットと快適にする対策

背もたれの低いソファ、いわゆる「ローバックソファ」は、日本の住宅事情において非常に理にかなった選択肢です。視線を遮らないため、リビングに入った瞬間に部屋の奥まで見渡せますし、圧迫感がないので空間全体が広く、洗練された印象になりますよね。インテリア雑誌に出てくるようなおしゃれな部屋には、ローソファが置かれていることが多いのも頷けます。
しかし、そのスタイリッシュさと引き換えに、機能面でのデメリットを感じやすいのも事実です。最大の課題は、やはり「身体を支える面積の少なさ」にあります。背もたれが肩甲骨の下あたりまでしかないと、人間の頭部(約5kg前後あると言われています)を支えるために、無意識のうちに首や肩の筋肉が常に緊張状態になってしまいます。
また、リラックスしようとして無理に浅く座って背中を預けると、骨盤が後ろに倒れた「仙骨座り」になりがちです。この姿勢は腰への負担が大きく、長時間座っていると腰痛や慢性的な肩こりの原因にもなりかねません。「ソファに座っているはずなのに、なぜか疲れる」という場合、この背もたれの高さ不足が影響している可能性が高いのです。
こうした構造的な悩みを解決し、快適性を向上させるためには、大きく分けて2つのアプローチがあります。
現状の不満が「どこにあるか」によって、選ぶべき対策が異なります。
- 高さを足す(垂直方向の拡張):
首や頭のサポートが欲しい場合のアプローチです。既存の背もたれに「ヘッドレスト」等のパーツを差し込んだり、ハイバックになるような高さのあるクッションを追加したりします。 - 厚みを足す(水平方向の調整):
姿勢を安定させたい場合のアプローチです。背中に厚みのあるクッションを挟むことで、座面の奥行きを調整し、背もたれに寄りかかりやすい角度を作ります。これにより、骨盤が立った楽な姿勢を維持しやすくなります。
まずは、高価なソファを買い替えることを検討する前に、これらの「ちょい足し」アイテムを取り入れることで、座り心地がどう変わるかを試してみるのがおすすめです。たった一つのアイテムが、今のソファを「座る場所」から「極上のくつろぎスペース」へと変えてくれるかもしれません。
首の疲れ軽減へ背もたれを高くしたい時の工夫

金曜日の夜に映画を一本観ようとしたり、休日にスポーツ観戦で長時間画面を見続けたりするとき、頭の重さを預けられる場所があるかどうかで、鑑賞後の疲労感は天と地ほど違います。「とにかく首が疲れる」「もっとダラっと座りたい」と感じて、背もたれを物理的に高くしたい時は、やはり「後付けヘッドレスト」の導入が最も効果的で確実な近道です。
ヘッドレストとは、既存の背もたれと背クッションの隙間に金属製のバーや板を差し込み、背もたれの高さを延長する専用パーツのことです。これを取り付けるだけで、デザイン重視のローソファが、機能性重視のハイバックソファへと早変わりします。必要な時だけ取り付けて、来客時など部屋をすっきり見せたい時は取り外す、といった使い分けができるのも大きな魅力です。
後付けヘッドレストを選ぶ際の重要ポイント
市販のヘッドレストを選ぶ際には、単にデザインや価格だけで選ぶのではなく、以下のポイントをチェックすることが大切です。
- 張り地(素材)の感触:
直接、首や後頭部、時には頬が触れる部分です。ソファ本体と同じ生地でなくても構いませんが、肌触りの良いファブリックや、汚れを拭き取りやすいソフトレザーなど、好みの感触を選びましょう。 - クッションの硬さ:
柔らかすぎると頭が沈み込んでしまい、逆に首が安定しないことがあります。ある程度反発力のある、しっかりとしたウレタン素材のものを選ぶと、長時間頭を預けても疲れにくいです。 - 角度調整機能の有無:
高機能なモデルには、首の当たる角度を数段階で調整できるものがあります。読書をする時は少し前傾させ、仮眠を取る時は後ろに倒すなど、シーンに合わせて微調整できると快適性が格段に上がります。
ヘッドレストを選ぶ際は、頭を預けたときに「目線がテレビの高さと自然に合うか」を確認しましょう。ヘッドレストの位置が高すぎたり角度が合わなかったりすると、顎が引けすぎたり上がったりして、逆に首が疲れてしまうこともあります。
もし、予算やデザインの都合で専用のヘッドレストが導入できない場合は、「フェザー(羽毛)が入った大きめのクッション」を頭の後ろに挟むだけでも、擬似的なハイバック効果が得られます。
中材がポリエステル綿だけのクッションだと反発が強すぎて弾かれてしまいますが、フェザー入りなら頭の形に合わせて沈み込み、しっかりとホールドしてくれるため、簡易的なヘッドレストとして十分に機能します。
ニトリや無印への適合とヘッドレスト代用テクニック

日本のリビングで愛用者が多い「ニトリ」や「無印良品」のソファ。「うちのソファもニトリ(または無印)なんだけど、後付けできる専用のヘッドレストはあるの?」という疑問を持つ方は本当に多いです。同じブランドで揃えれば、生地感やサイズもぴったり合うはずだと期待しますよね。
結論から申し上げますと、純正品であればもちろん適合しますが、シリーズや購入時期によっては廃盤になっていたり、そもそもオプション設定がなかったりする場合も意外とあるので注意が必要です。
ニトリのソファの場合
ニトリでは、「Nポケット」シリーズなどを中心に、多くのモデルで専用ヘッドレストが別売りオプションとして用意されています。しかし、ここで気をつけたいのが「差し込み棒のピッチ(間隔)」と「太さ」です。同じニトリ製でも、シリーズによって背もたれのフレーム構造が異なるため、棒の間隔が微妙に違ったりします。
オンラインストアや店舗で注文する際は、必ず手持ちのソファの商品コードやシリーズ名を確認し、対応表と照らし合わせるようにしましょう。「だいたい合うだろう」で購入してしまうと、差し込めないという悲劇が起きてしまいます。
無印良品のソファの場合
無印良品でも、「ソファ本体・フェザー・ポケットコイル用」などの名称でヘッドレストが販売されています。こちらも基本的には現行の定番モデルに合わせて設計されているため、古いモデルや「体にフィットするソファ」のような特殊な形状のソファには取り付けられません。
公式の「IDEA PARK」などの情報サイトでは、ユーザーからの要望を受けて開発された多用途なクッションなども紹介されており、純正ヘッドレストが使えない場合のヒントになることもあります。(出典:無印良品 IDEA PARK『背当てにもなるやわらかマルチクッション』)
純正が合わない!そんな時の代用テクニック
「確認したけど、うちのソファに合う純正品はなかった…」という場合も、諦める必要はありません。メーカーを問わず使える、便利な代用アイテムやテクニックを活用しましょう。
- 乗せるだけのボルスタークッション:
円柱状や楕円形の細長いクッション(ボルスター)を、背もたれの上にポンと乗せる方法です。ただ乗せるだけでは落ちてしまうので、滑り止めシートを下に敷いたり、壁際にソファを寄せている場合は壁とソファで挟み込むように置くと安定します。 - 重りのついた垂れ下がり式ピロー:
クッションの後ろに、長い布(タレ)と重り(ウェイト)が付いているタイプの製品があります。この重りを背もたれの後ろ側に垂らすことで、カウンターウェイトの役割を果たし、クッション部分を固定する仕組みです。これなら差し込み穴がないソファでも、背もたれに引っ掛けるだけで簡単にヘッドレスト化できます。
これらの代用アイテムは、通販サイトなどで「ソファ用 ヘッドレスト 後付け」「バランスピロー」などのキーワードで検索すると見つけることができます。純正品のような一体感は出にくいかもしれませんが、機能としては十分に首を支えてくれますよ。
DIYでコストを抑える背もたれ自作のポイント

「市販品ではどうしてもサイズが合わない」「できるだけコストをかけずに解決したい」というDIY精神旺盛な方もいらっしゃるでしょう。自分で工夫して快適な環境を作るのも、インテリアの楽しみの一つですよね。
ただし、最初にこれだけはお伝えしておきたいのですが、木材で本格的なフレームを作ってソファ本体にビス止めするような「破壊的なDIY」は絶対におすすめしません。
ソファの内部には木枠やバネ、ウレタンが複雑に入っています。素人が外側からビスを打つと、内部の構造を破壊したり、生地を修復不可能に傷つけたりするリスクが非常に高いからです。もちろん、メーカー保証もその瞬間に無効になってしまいます。
ソファの生地に穴を開けたり、フレームに無理な負荷をかける改造は避けましょう。万が一、自作したパーツが外れて怪我をする原因にもなりかねません。あくまで「元に戻せる範囲」で行うのが鉄則です。
私がおすすめする、ソファを傷つけない「ソフトDIY」のアイデアをいくつかご紹介します。
1. 壁を構造体として利用する
もし部屋のレイアウト変更が可能なら、ソファを壁にピタリとつけて設置してみてください。そして、壁と既存の背もたれの間に、大きめの長方形クッションや、厚みのあるウレタンフォームを挟み込みます。
こうすることで、壁が強固な支えとなり、簡易的ですが非常に安定したハイバックの背もたれが完成します。壁紙が汚れたり擦れたりするのを防ぐために、クッションの裏側にフェルト生地を貼っておくと安心ですよ。
2. 圧縮ウレタンと好みの布で作る隙間埋めクッション
ホームセンターやネット通販では、クッションの中材となる「ウレタンフォーム」が切り売りされています。特に「チップウレタン」や「高反発ウレタン」と呼ばれる硬めの素材が、背もたれ用には適しています。
- 背もたれの上に乗せたいサイズに合わせて、ウレタンをカッターでカットします。
- お気に入りの布や、使わなくなったブランケットなどでウレタンを包みます(安全ピンや布用接着剤で留めるだけでもOK)。
- これを背もたれの上に設置します。ズレ防止には、100円ショップで売っている「滑り止めマット」をウレタンとソファの間に挟むのが効果てきめんです。
この方法なら、数千円程度の予算で、自分のソファの幅にシンデレラフィットするオリジナルの背もたれを作ることができます。失敗してもすぐに撤去できるので、まずは気軽に試してみてはいかがでしょうか。
ソファやベッドへ背もたれを後付けする活用術

ここまでは「既存の背もたれを拡張する」という視点で、ヘッドレストや自作の工夫についてお話ししてきました。しかし、最近のインテリアトレンドを見ていると、そもそも「背もたれがない場所」に、新しく背もたれ機能を追加したいというニーズが急増しているのを感じます。
例えば、ワンルームでベッドをソファ代わりに使いたい方や、流行のアイランドソファ(背もたれが一部しかない、または全くないフラットなソファ)を導入したけれど、やっぱり寄りかかる場所が欲しいという方ですね。あるいは、ラグを敷いて床でゴロゴロする「床座生活」において、座椅子のような圧迫感を出さずに背中を支えたいという声もよく聞きます。
ここでは、そんな「背もたれゼロ」の場所に、快適な「寄りかかりスペース」を出現させるための、置き型アイテムや選び方のコツを深掘りしていきます。これをマスターすれば、お部屋のどこでもくつろげるようになりますよ。
背もたれなしのソファベッドで使える置き型クッション

背もたれのないフラットなソファベッドや、座面が広いアイランドソファを使っている方にとって、救世主となるのが「置き型(スタンド)クッション」です。これは、一般的な正方形のクッションとは全く異なる構造をしています。
普通のクッションを背中に当てても、体重をかけるとグニャッと潰れてしまったり、ズルズルと後ろに逃げてしまったりしますよね。これではリラックスどころか、体勢を維持するために腹筋を使うことになりかねません。一方で、置き型として設計されたクッションは、以下のいずれかの特徴を持っています。
- 形状の工夫:三角形(ウェッジ型)や台形など、物理的に安定しやすい形をしている。
- 中材の密度:硬めの高密度ウレタンや、流動性の低いビーズがパンパンに詰まっており、体重をしっかり受け止める。
- 重量と滑り止め:底面に滑り止め加工が施されていたり、あえて重りを入れて自立するようになっている。
中でも特に人気なのが、体を包み込むようなフィット感がある「パウダービーズ」を使ったタイプと、しっかり姿勢を保てる「高反発ウレタン」を使ったタイプです。
実は私も、ベッドの上で読書やタブレット操作をするときに、MOGU(モグ)の「マウンテントップ」というクッションを愛用しています。これが本当に優秀で、頭まで支えてくれる高さがありながら、ビーズが体のラインに合わせて変形してくれるので、まるでオーダーメイドのソファのような座り心地なんです。
置き型クッションを選ぶ際は、「高さ」に注目してください。リラックス目的なら肩まで支える60cm以上の高さが理想的です。腰だけ支えたいなら40cm程度でも十分ですが、映画鑑賞などには少し物足りないかもしれません。
好きな位置に動かせる移動式背もたれの活用術

固定されたソファにはない、後付け背もたれならではの最大のメリット。それは「くつろぐ場所を自由自在に変えられる」ということです。この自由度の高さこそが、狭い日本の住宅事情にマッチしている理由だと私は思います。
例えば、晴れた日曜日の昼下がり。窓際のポカポカした日差しの中で読書をしたいと思ったら、クッションとラグを窓辺に移動させるだけで、そこが即席のサンルームになります。逆に、冬の寒い夜には、エアコンやヒーターの効きが良い部屋の中央に移動して、家族みんなでボードゲームを囲む。そんなフレキシブルな使い方ができるんです。
また、小さなお子さんがいるご家庭では、リビングの床全体がプレイスペースになることも多いですよね。そんな時、大きくて重いソファがあると邪魔になりがちですが、移動式の背もたれなら、使わない時は部屋の隅に重ねて置いておけます。お掃除ロボットが走り回るスペースを確保しやすいのも、地味ながら嬉しいポイントです。
床や畳の上で使う場合、どうしてもクッションが後ろにズレてしまうことがあります。これを防ぐ最強のアイテムが、100円ショップやホームセンターで売っている「滑り止めシート(マット)」です。
- クッションの底面サイズに合わせてカットし、敷くだけでグリップ力が劇的に向上します。
- 特にフローリングで使用する場合は、クッションのファスナー金具で床を傷つけないための保護材としても機能します。
「背もたれは壁際にあるもの」という固定観念を捨ててみると、リビングのレイアウトの可能性は無限に広がりますよ。
ソファーの背もたれのみ別売りされている製品の種類

最近では、家具メーカー各社から「背もたれ部分だけ」が独立した商品として販売されるケースが増えてきました。ネット通販で探す際は、「バックレスト」「フリースタイル背もたれ」「リーン(Lean)クッション」といったキーワードで検索するとヒットしやすいです。
これらは大きく分けて3つのタイプがあり、それぞれ適した用途や安定感が異なります。自分のライフスタイルに合うのがどれか、比較検討してみましょう。
| 種類 | 構造・特徴 | メリット | デメリット |
|---|---|---|---|
| スチールフレーム型 | 座面の下(マットレスの下)にL字の金属フレームを差し込んで、上から体重で固定するタイプ。 | 物理的に固定されるため、寄りかかっても絶対に後ろに倒れない。最強の安定感。 | 差し込む隙間が必要。頻繁な移動には不向き。フレームの厚み分、座面に凹凸ができることがある。 |
| ウェイト(重り)内蔵型 | 内部に金属や砂などの重りが仕込まれており、単体で数キロ〜10キロ程度の重量がある。 | 置くだけで自立し、大人が寄りかかってもズレにくい。見た目が普通のソファに近い高級感がある。 | 重いので掃除の時の移動が少し大変。価格が比較的高価(1万円〜3万円程度)。 |
| ウレタン・ビーズ型 | 中身がすべてクッション材でできている軽量タイプ。底面が広めに設計されていることが多い。 | 軽くて持ち運びが楽。子供がぶつかっても痛くない。価格が手頃(3千円〜1万円程度)。 | 壁や支えがない場所だと、体重をかけるとズレたり転がったりしやすい。滑り止めが必須。 |
個人的なアドバイスとしては、部屋の中央(壁がない場所)で使いたいなら、奮発してでも「ウェイト内蔵型」を選ぶことを強くおすすめします。軽量タイプだと、どうしても寄りかかるたびに位置を直すストレスが発生してしまい、結局使わなくなってしまうことが多いからです。
リラックス効果を高めるロングクッションや枕の選び方

背もたれを後付けしたけれど、「なんだか腰が浮いて疲れる」「しっくりこない」と感じる場合、それは背中と背もたれの間に隙間ができていることが原因かもしれません。
人間工学的にも、座った時に背骨が自然なS字カーブを描く状態が、最も腰への負担が少ないとされています。厚生労働省のガイドラインでも、椅子に座る際は深く腰掛け、背もたれに背中を十分にあてることが推奨されていますが、これはソファや床座でも同じ原理です。
この「理想の姿勢」を作るために役立つのが、横長の「ロングクッション(ボルスター)」や、少し大きめの「長方形ピロー」です。
メインの背もたれクッションの手前、ちょうど腰のくびれ部分に、細長いクッションを一つ挟んでみてください。これだけで骨盤がスッと立ち上がり、長時間座っても腰が痛くなりにくくなります。
選び方のコツは、「メインの背もたれとは違う硬さを選ぶ」ことです。
- メインが柔らかいビーズクッションなら → 手前には硬めのウレタンクッションを置いて土台にする。
- メインが硬いフレームや壁なら → 手前にはフェザー入りの柔らかい枕を置いて背中を優しく受け止める。
このように硬さの違う素材を組み合わせることで、体をしっかり支えつつ、表面はふんわり包み込まれるという、高級ソファ並みの座り心地を再現することができます。(出典:厚生労働省『情報機器作業における労働衛生管理のためのガイドライン』)
2人掛けソファにも設置しやすいサイズと圧迫感の確認

2人掛けや、幅120cm〜140cm程度のコンパクトなソファに後付け背もたれを設置する場合、サイズ選びは非常にシビアになります。特に注意したいのが「座面の有効奥行き」の問題です。
一般的なソファの座面奥行きは、50cm〜60cm程度です。ここに厚みが20cm〜30cmもある立派な置き型クッションを置いてしまうとどうなるでしょうか? 残りの座るスペースは30cm以下になり、まるでベンチの端っこに腰掛けているような窮屈な状態になってしまいます。これでは本末転倒ですよね。
欲しいクッションの「奥行き(厚み)」を必ず確認し、自宅のソファの座面奥行きから引き算してみてください。
残りが45cm以上あれば、ゆったり座れます。
40cm以下になるようなら、そのクッションは厚すぎます。
コンパクトなソファにおすすめなのは、厚みのない「ボード(板)状の背もたれ」や、使う時だけ膝上に乗せてサポートにする「抱き枕タイプ」です。
また、視覚的な圧迫感も重要です。背もたれが高くなればなるほど、部屋の中での存在感は増します。狭いリビングの場合は、背もたれの色を壁の色(白やベージュなど)に合わせたり、ソファと同系色にしたりすることで、視覚的なノイズを減らし、部屋を広く見せる工夫をしましょう。
季節やインテリアに合わせて背もたれカバーを変える

機能面ばかりに目が行きがちですが、後付け背もたれは「インテリアのアクセント」としても非常に優秀なアイテムです。ソファ本体の張り地を張り替えるには数万円の費用と手間がかかりますが、クッションカバーなら数千円で、しかも数分で部屋の印象をガラリと変えることができます。
私が実践している、季節ごとのカバーコーディネート例をご紹介します。
- 春夏(Spring / Summer):
汗ばむ季節には、サラッとした肌触りの「リネン(麻)」や「コットン(綿)」素材がベスト。色はライトブルー、ミントグリーン、ホワイトなどの寒色系や明るい色を選ぶと、見た目にも涼しく、清潔感のあるリビングになります。 - 秋冬(Autumn / Winter):
温もりが恋しい季節には、「ベロア」「コーデュロイ」「フェイクファー」などの起毛素材を選びましょう。色はマスタードイエロー、テラコッタ、ダークブラウンなどの暖色系や深みのある色を取り入れると、ぐっと落ち着いた、リッチな空間を演出できます。
また、最近では「北欧柄」や「幾何学模様」など、大胆な柄物のカバーを背もたれ一点だけに投入するのもトレンドです。ソファ本体が無地でシンプルなら、背もたれだけを柄物にすることで、まるでホテルのラウンジのような洗練された雰囲気が作れます。「機能性」だけでなく、こうした「着せ替え」を楽しむのも、後付け背もたれならではの醍醐味ですね。
汚れても手入れが楽なカバー取り外し可能なタイプ

最後に、長く愛用する上で絶対に無視できないのが「メンテナンス性」です。背もたれは、くつろいでいる時に頭皮や顔が直接触れる場所ですし、お菓子をつまみながら映画を見ている時にうっかり飲み物をこぼしてしまうリスクも高い場所です。
これから購入するなら、デザインがどれほど気に入ったとしても、「カバーが取り外して洗濯機で洗える(ウォッシャブル)タイプ」であることを最優先条件にすることを強くおすすめします。
「汚れたらクリーニングに出せばいい」と思うかもしれませんが、頻繁に使う家具をクリーニングに出すのは手間もコストもかかります。自宅でサッと洗えるだけで、汚れを気にせず心からリラックスして使えるようになりますよ。特に小さなお子さんやペット(ワンちゃん・ネコちゃん)がいるご家庭では、必須スペックと言っても過言ではありません。
カバーを選ぶ際は、ファスナーの持ち手(スライダー)が隠れる「コンシールファスナー」仕様になっているか、あるいはファスナー部分に布のカバー(フラップ)が付いているかを確認しましょう。金具が剥き出しになっていると、ソファの座面生地や、一緒に置いている他のクッションを傷つけてしまう原因になります。
ソファへ背もたれを後付けし快適な空間を作るまとめ

ソファの背もたれを後付けするという選択は、単に「もたれる場所を作る」だけでなく、リビングでの過ごし方をより自由に、より自分らしくアップデートするための「空間づくりの工夫」そのものです。
今のソファに愛着があるけれど座り心地だけが不満なら、ヘッドレストを一つ足すだけで、そこは特等席のシアタールームに変わります。部屋が狭くてソファが置けないなら、ベッドの上に高機能なクッションを置くだけで、そこは極上の読書スペースになります。
「家具を買い替える」というのは勇気とお金が必要な大きな決断ですが、「背もたれを足す」というアプローチなら、今の環境を活かしたまま、低コストで驚くほど快適な変化を手に入れられます。
ぜひ、あなたのライフスタイルや部屋の広さにぴったり合う「後付け背もたれ」を見つけて、毎日のおうち時間を最高のリラックスタイムにアップグレードしてくださいね。